「つくし?見てみて!」
類がめずらしく
はしゃいでいる
どうしたの?
類のいるベランダに行くと
類は長いまつ毛で
アサガオの鉢をのぞいていた
「ほら!」
満面の笑みの類
すごい!咲いたんだ!
なんともいえない
綺麗な薄紫色のアサガオ
類とアサガオは
なんだか絵画みたいで
あまりに綺麗で
言葉を失う
「ほぉら、こうやって」
…!
類があたしの薬指を
満開のアサガオにあてる
「なんか、指輪みたいじゃない?」
またまた類は、満開の笑顔
「つくし、綺麗…」
「つくしは俺のもの」
はっきり分かるくらい
心臓がドキッとした
「ふふ…」
類はおかしそうに笑っている
類のリズムに
あたしは溺れていく