「おいで」
花沢類に導かれながら
春の道を歩く
桜の花びらが散り始めている
公園にたどり着いた
そこで自分の描いた絵を
並べ始める花沢類
あっという間に人だかりができて
花沢類の絵は
すぐに売れてしまった
おぼっちゃまだからって
なめてた……
あたしはあっけにとられていた
自然体のまま
自分のできることで
お金を稼ぐ花沢類が
とてもとてもかっこよかった
今手にしたばかりのお金で
あたしたちは
パンを買った
二人で春の空気を感じながら
味わうと
まさにご馳走だった
感じたことのない安らぎ
花沢類って
どうしてこんなに
不思議な人なんだろう