桜咲く頃10

「何してるの?」

窓辺から外を眺めて

何かに熱中している花沢類

手元を見ると

白い画用紙に

絵の具で筆を走らせていた

パステルの

柔らかい色味がすごくきれい

ピンクや黄色や

水色で描かれた世界

花沢類には

この風景がこんな風に見えているんだ

あたしは静かに感動していた

「これを売ろうと思ってるんだ」

「少しは生活の足しになるだろ?」

ボーっとして見える花沢類が

こんなにも

何かを

考えてくれていたなんて

とてもとても

嬉しかった

花沢類と穏やかな時間を過ごしていると

すべてがなんとかなるような

気持ちになってくる

お金がないことや

時間にいつもいつも追われていたあたしは

こんな心地よさを

はじめて味わっていた

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